『ななついろ★ドロップス』レビュー

"優しさがたっぷり詰まった初恋物語"

ななついろ★ドロップス
ユニゾンシフト (2006-04-21)
点数ブランドプレイ時間
85点UNiSONSHIFT:Blossom約20時間
シナリオ
市川環、風間ぼなんざ、@ピース
原画
いとうのいぢ、ペロ
紹介サイト
ななついろ★ドロップス
備考
 

健気で素直。臆病だけど、それを乗り越える勇気を持つ。そんな本作メインヒロイン、秋姫すもも萌え狂わされた。

本作には三人のヒロインがいるものの、立ち位置的にもシナリオ分量的にも、やはりすももを中心とした作品だといえるだろう。だから本レビューですもものことばかり言及しているのは決して贔屓からではないぞ。うん。

ちょっとしたトラブルによって、夜の間は羊のぬいぐるみに姿が変わってしまう体となってしまった主人公・石蕗正晴。元の体に戻るためには七つの「星のしずく」というアイテムが必要。そこでクラスメイトの秋姫すももの前にぬいぐるみのユキちゃんとして現れ、一緒に「星のしずく」探しを始める。しかし、ユキちゃんの正体が正晴であることがバレてしまうと、正晴は動くことも話すこともできないただのぬいぐるみになってしまうという。

以上の設定のもとで正晴の二重生活が始まり、朝昼はクラスメイトとしてすももと接し、夜は「星のしずく」探しのパートナーとしてすももと接することになる。

こうして恥ずかしがり屋なすももと明るく笑うすもも、二つの表情を交互に見せながらは物語は展開されていく。正晴を前にして伝えられない感情も、ユキちゃんの前では見せてくれる。こうして昼と夜の二つのシーンで交互に補完されながら完成されていく秋姫すももというキャラクターに、これでもかと魅了された。

また本作はそんなすももの「初恋」をメインテーマとして描いており、それが徹底されている。

それ故に変身魔法少女ものとしての一面がある作品だが、そこから世界観を広げすぎることもなく、小ぢんまりとしたスケールですももの成長を描くに留めている。

そしてすももと正晴の関係を応援し、そして祝福してくれる脇役たちが構築する暖かな雰囲気も、本作が描く「初恋」を語る上では外せない。この優しさに包まれた初恋の風景は、本作を決定づける個性である。

以上のようにカラーのはっきりとした作品であり、それに絵や音楽といった素材がばっちりと噛み合っている。いとうのいぢペロの描く柔らかな画風の美少女はもちろんのこと、OP曲の『コイスル★フローライト』はまさしく本作のイメージを凝縮した一曲といってよい素晴らしい出来だ。

まさに制作スタッフ陣が自分の得意分野で勝負しにきた一作だと感じた。

そんな本作であるがシステム面に関してはいまいちといったところか。システム画面からゲーム画面へと戻る際に勝手に文字送りされてしまう仕様にはストレスを感じた。

噂によれば厚労省が推奨する一作らしい『ななついろ★ドロップス』。ピュアな初恋物語を求めるなら、もしくは奥手ヒロインとして完成された秋姫すももが気になるならば、プレイして損のない一作だとして私からも強く推奨しよう。


【関連記事リンク】(前ブログ)
積みゲー崩し日記『ななついろ★ドロップス 』その1

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