『恋せよ!!妹番長』レビュー

"(妹 + 番長) × 365"

恋せよ!!妹番長
恋せよ!!妹番長

posted with amazlet at 17.02.14
Latte (2013-04-26)
点数ブランドプレイ時間
75点Latte約25時間
シナリオ
玉沢円、新井しーな、小沢裕樹、ギハラ、風間ぼなんざ
原画
神剣桜花、くわだゆうき、MtU、夏彦、トン☆ヌラ
紹介サイト
恋せよ!!妹番長オフィシャルウェブサイト
備考
 


ヒロインみんな妹で、なぜだかみんな番長で、しかもその数365人。色物だと思われても仕方がないような突拍子もない設定だが、根底にあるコンセプトがしっかりしているため安心して楽しめる。

そのコンセプトとはこうだ。「強い女の子に甘えられたい」――それならば、本作をプレイすれば十分に満足できることだろう。

幼い頃に一家離散して離ればなれになった妹たち。その兄であり主人公の乃神神が10年ぶりに日本へ帰国すると、彼女たちはみな日本各地を取り仕切る妹番長に成長していた。その中で一番の番長となった妹が神のお嫁さんになれるということで、彼女たちは己の強さを証明するべく戦いへと身を投じつつ、兄へのスキンシップに勤しむことになる――。

番長という立場で強さを示し、妹という関係でお兄ちゃんに甘えてくる。そういったコンセプト故に、バトルもあればイチャラブもある、賑やかな作品となっている。

とは言うものの、どちらかと言えば萌えへの比重が大きい作品なので、バトルなどの燃え展開だけを求めてプレイするには少し甘味すぎるかもしれない。しかし熱い展開が待ち受けるラストエピソードがしっかり用意されているので、燃えに関しても満足できるレベルに仕上がっている。

妹の人数が365人と謳っているものの、さすがに365ルートあるわけがなく、実際に攻略できるヒロインは全部で5人。「番長」、「妹」といった共通する属性を持っていながらも、それぞれ個性を出せている。特に本作のコンセプトに沿った「ギャップ萌え」を大いに発揮した乃神影那(番長名:周防院蓮華)の破壊力はピカイチ。

敵勢力の番長だったり、各番長たちの舎弟ならぬ舎妹として活躍するサブキャラたちもそれぞれ見せ場が用意されている。個人的には次回予告でのはっちゃけ具合がかわいい乃神凛花(番長名:鬼灯槐)がお気に入り。

Hシーンは攻略ヒロイン勢は4~7(3P含む)枠とそこそこ多め。内容は着エロを重視しており、ピー音の弱い淫語もあってやや濃い目。各々で差はあるものの、サブキャラに関しても立ち絵が用意された者には3Pの片翼だったりするものの少なくとも一つはHシーンが用意されている。

ビジュアル面で目を引くのがアニメーションする立ち絵羅武羅武モーションシステムと銘打たれた本作の立ち絵は目に楽しく、新鮮味があった。

一方でその犠牲になっているのかは知らないが、全体的に動作が重い。テキストログを閉じる際に引っかかりを感じたり、プレイ中に音声やBGMが飛んだりすることも少なくない。

BGMに関しては日常シーンからバトルシーンまで総合的に良く、聞いていて気持ちいいものが多い。とくに熱いシーンを盛り上げる『魂の鼓動』は前奏の入りからサビの盛り上げりまでお気に入りである。

普段兄の前ではほんわかとしたかわいい妹たちも、いざバトルとなれば番長としてかっこよく活躍する。たくさんの妹たちからモテモテな萌えイベントもあれば、妹同士の熱い友情を深める熱血イベントもある。メリハリの効いた「萌え」と「燃え」とが互いに作品を高め合っているのは、やはりコンセプトがしっかりとしているが故だろう。萌えて、燃えれる好バランスの良作だ。

それにしても、俺もましろちゃんとニートなポリバケツライフを満喫したいものである……。


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  一周目攻略時点の印象、各攻略ヒロインの印象、「かわいいは正義」。

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