『ビッチ姉ちゃんが清純なはずがないっ!』レビュー

"ビッチ偽装"

ビッチ姉ちゃんが清純なはずがないっ!
onomatope* raspberry (2016-04-28)
点数ブランドプレイ時間
50点onomatope* raspberry約15時間
シナリオ
生田あわる、紫苑憧朋香、大和うみ
原画
雛祭桃子、O33
紹介サイト
『ビッチ姉ちゃんが清純なはずがないっ!』特設サイト
備考
 


タイトルに惹かれた諸氏はちょっとストップ。『ビッチ姉ちゃんが清純なはずがないっ!』というタイトルは、あくまで「清純なはずがないっ!」と主人公が思い込んでいるだけで、姉ちゃんは特にビッチということはなくしかも処女である。これは主人公の姉である海老名 撫子について、公式サイト内の紹介文で「実際は乙女で処女」と明記されていることから決してネタバレではない。

では処女派に朗報かと訊かれたらそういう訳でもなく、撫子お姉ちゃんとの初めてのエッチシーンではなんと破瓜描写がない。しかも主人公は、撫子お姉ちゃんは昔からモテモテだったから既に体験済みなんだと思い込むという描写がなされる。

この矛盾についてはシナリオ終盤で辻褄合わせがなされるが、私にはこの演出が破瓜描写を無くしてまで作品の面白さに寄与しているとは思えない。

センターヒロインの姉キャラがビッチかと思いきや処女であり、処女(清純)かと思いきやその描写も無い。『ビッチ姉ちゃんが清純なはずがないっ!』というタイトルでパッケージされた作品としてはいささか残念な雰囲気が漂うが、そもそも本作は姉萌えやビッチ性に特化したゲームというわけでもない。分類するならばハーレム特化作品とするのが正しいだろう。

学園の保険医にして理事長代理である香芝 綾目家族のひとつの形としてのハーレムを学園に築こうと画策する。その計画に乗った撫子が弟の海老名 土筆をハーレムの主として置くように働きかける。土筆は一見して普通の影の薄い男の子だが、チンポのデカさと絶倫具合は他の追随を許さない立派さで綾目に気に入られることになる。

綾目と撫子の謀略により前理事長を失脚させて学園を支配する権力を手に入れたり、学園の地下に秘密のプレイルームと称したSM部屋が用意されていたり、一部ヒロインとの馴れ初めがレイプ同然だったりといった、ハーレムというご都合主義を押し通すためのバカバカしい設定・展開の数々には好感が持てる。

その上で組み立てられたおバカな雰囲気のハーレム特化作品として見るならばそれなりに悪くない出来だ。ヒロインは8人。マップ選択方式で同時進行に複数のヒロインの攻略を進められるのはハーレム感があって嬉しい。

各ルートではヒロインが二人一組でグループとなっており、姉と幼馴染、いとこ同志、姉妹同士といった近しい関係にあるヒロインがセットになっている。各ルートの後半ではそのセットによる3Pエッチがメインとなり、最終盤には任意のグループをメインに添えるエンディングを迎えるか、はたまた全てのヒロインとグループの垣根を超えてエッチできるハーレムエンドに分岐するかを選択できる。

各ヒロインにはそれぞれ性癖・弱点が設定されているが、これらの設定から想像されるフェティッシュに特化したシーンはそれほど用意されておらず活かしきれていない印象。一方で、全てのシーンにアヘ顔と断面図というそれはそれでフェティッシュな表現が用意されているあたりアベコベ感は拭えない。

このアヘ顔と断面図なのだが、どちらもうまく扱えていないというのが正直なところだ。特にアヘ顔は絵としてバランスを保つのが難しく、またそれを挿入するタイミングを誤るとエロさよりも絵面のマヌケさが前面に出てしいかねない表現であり、本作では多くのシーンで実際にそうなってしまっている。断面図も単純に絵としてのクオリティが低く効果的でなかった。

一応、制作側もこれらの表現が難しく危ういことは承知していたようで、このアヘ顔と断面図についてはオプションでのオン・オフ切り替えが可能。別に綺麗さを狙っているゲームでもないため、この手のエクストリームな表現に不慣れながらトライしている点は評価したい。自作以降のクオリティアップに期待。

その他エロ周りの演出ではCG上にかぶさるように表示される吐息アニメーションがグッド。また、これは主人公の絶倫設定にまつわるところだが外出し時の射精量のやり過ぎな感じは思い切りがよく、好き嫌いは分かれそうだがこの作品のバカバカしい雰囲気を増強しており個人的には好ましいポイント。

個人的に好きなキャラクターは片や担任教師、片や同級生の吹田 楓・紅葉姉妹。デリカシーのない主人公の言動のせいで終盤しょんぼりシリアス展開に突入する擁護しようのないクソシナリオだが、姉妹間で嫉妬を燃やしつつ同時に不和を解消していく二人の姿は好みだった。

しかし、とにかく撫子お姉ちゃんの中途半端に腰の引けたビッチ設定と、エキセントリックという枠には収まらないレベルの完璧超人ぶりからくるご都合主義なキャラクター造形が大きな減点要素。アヘ顔や断面図はオフにできるが、ハーレム特化作品における不快なセンターヒロインは避けて通ることができないのが痛かった。

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