『瑞本つかさ先生の【エッチ】を覚える大人の性教育レッスン!!』レビュー

点数ブランドプレイ時間
70点SQUEEZ約10時間
シナリオ
伊藤海、骸坊主
原画
あらいぐま
紹介サイト
『瑞本つかさ先生の【エッチ】を覚える大人の性教育レッスン!!』
備考
 

いきなりだが、まず最初に注意すべきことが一点。本作のタイトルにも掲げられている瑞本 つかさ先生はあくまで案内役でしかなく、エッチシーンはおろか出番すらも非常に少ない。従って赤髪のつかさ先生を目当てにプレイすることは推奨しない。

それさえ考慮しておけば本作の唯一無二のコンセプト、その希少性だけで一定の満足感は得られるだろう。

ゲーム内容はまさにタイトルの示す通り、大人のための性教育レッスンである。なぜ性教育するのか、その過程や背景は一切描かれない。それは本作がストーリーでもゲーム性でもなく、性教育ツールとしての面白さ(そしてエロさ)を追求しているからと言えるだろう。

本作は60項目もの授業の中から好きなものを選択することでゲームが進行していく。各授業では担当する女教師により、まずはまじめに授業が行われ、そして〆として授業内容に沿った実習(=エッチシーン)に入る。

【エッチ】を授業してくれる先生は次の三人。
・「Hに関するマジメな分野」を担当する薙原 詩織先生。
・「過激で煩悩的な分野」を担当する仁科 絵美香先生。
・「萌えカルチャー的な分野」を担当する寺川 唯子先生。

ゲームの性質上、連続した物語は一切存在しないため、各キャラクターの魅力はどうしてもその属性に依るところが大きくなる。そう考えると、真面目な正統派ドジっ娘女教師である薙原先生や、どうしても性的な目で見てしまうエロい女教師像そのままな仁科先生も悪くないのだが……。

やはりこの三者の中では、決して教師には見えないビジュアルの寺川 唯子先生の魅力が頭ひとつ抜けている。他の先生と比ぶべくもないペタンコなロリ体型に加え、猫耳金髪ツインテールに絶対領域を完備。そしてツンデレ。物語性というキャラクター作りの制約がない作品だからこそ、これでもかとベタベタな属性を詰め込んだ上で、一切矛盾の生じないキャラクターに仕上がっている。

しかし、キャラクターの魅力を決めるのは属性だけではない。というわけでシチュエーションはどうかというと、授業という名目のもとで多様なプレイを楽しめるため、各先生とも様々な一面を見せてくれる。そしてこの面においてもやはり、唯子先生に対して特に有利に働いている。

「萌えカルチャー的な分野」を担当する唯子先生は、萌えキャラでありながら「萌え」というものを考察し、自らそれを実践する立場にある。従って、彼女はメイド服やスク水といったコスプレはもちろん、妹や姉を演じるシチュエーションプレイに至るまで、まさに俺たちの大好きな萌える一面をたくさん見せてくれる。

属性においても、シチュエーションにおいても、とにかく萌えるものを足し算した結果が唯子先生といえるだろう。このような単純な足し算で問題なく萌えることができるキャラクターに仕上げられたのは、本作が性教育ツールとして作られた特殊なゲームだからだ。

つまり、唯子先生は本作だからこそ生まれえたキャラクターであり、そしてそんな彼女を生み出したという点において本作は成功しているといえる。

一点だけ唯子先生をこき下ろすならば、唯子ママを加えての親子丼シチュがあるのだが、ここで登場する唯子ママと唯子先生との間に共通点がまったくないことが挙げられる。母娘として認識できないために親子丼として燃えないのは非常に勿体無い。……しかし、これはそもそも唯子ママのデザインが悪いのであって唯子先生が悪いわけではなかったり。

性教育ツールとしては男性・女性の両観点からよく調べられているように思う。テキストだけでなく図も多く用意されており手が込んでいる。また、「好きなペニスのタイプ」「女性のオナニーの回数」など、統計をとって調査しているのも面白い。

もちろん性知識にはデリケートな分野もあるため、本作で説明されることの全てを真に受けるのは危険と考える。なので教科書に誤りは付き物という意識をもって授業に向かおう。

絵に関してはやや乱れたCGが散見されるのが惜しい。アニメーションに関しては前戯においては部分アニメが、挿入時には断面図アニメが各シーンに用意されており、また各キャラクターごとに2~3個のフルアニメーションシーンもある。

システムに関しては発売当時(2006年)の水準程度には揃っているという印象。個人的に気になった点として、授業選択画面からタイトル画面へと直接戻れないのがやや不便に感じた。

本作で得たエッチに関する知識・雑学は、リアルにおいてはさっぱり使いドコロがない。しかし、エロゲーのエッチシーンにおけるウソ描写を見抜くのに大いに役立つことになるだろう。それが良いことなのか悪いことなのかはともかく。

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