『最終痴漢電車3』レビュー

"職業:痴漢"

最終痴漢電車3
最終痴漢電車3

posted with amazlet at 19.05.11
アトリエかぐや(TEAM HEARTBEAT) (2010-12-17)
点数ブランドプレイ時間
80点アトリエかぐや約20時間
シナリオ
神無月ニトロ、ひらいでらく、左右田たかひろ(仮)、霧島へるん、さんきち、すまっしゅぱんだ、leimonZ、泉教
原画
M&M
紹介サイト
最終痴漢電車3
備考
・ゲーム性有り(コマンドAVG)

痴漢モノはアダルトジャンルの一つのとしてすでに確立されている。その中には「痴漢の技術」「痴漢における必殺技」といった文面のシュールさなどをネタにするものも無くはない。

そのシュールさを突き詰めて痴漢モノの世界観を再構築した結果、痴漢モノというジャンルの上で中二病という想像力が持つクールさと(いい意味での)痛さとがいかんなく発揮されたのが本作、『最終痴漢電車3』である。

時は20XX年。“悪魔の手”の異名を持つ凄腕の痴漢常習犯・鷹取迅は、些細なミスで鉄道警備隊に捕まってしまう。そこからの記憶を失った迅が次に目を覚ましたのは1年後。都市はすでに女性のみで構成された鉄道警備組織“レイブン”の制圧下にあった。

レイブンは痴漢取締の専属部隊として、痴漢たちを暴力でもって取り締まる。そして捕まった痴漢は超法規的な“矯正プログラム”を強要されるという。迅もその例にもれず、すでに痴漢のスキルをはく奪されてしまっていた。

そんな迅が噂に聞いた“最終痴漢電車”。そこは調教された女性を“ゲスト”として招き入れ、痴漢たちが性の果てるまで快楽をむさぼりあう、異常性癖者の楽園だという。それこそが内に抱えた渇きを満たす舞台だと立ち上がった迅は、痴漢のスキルを取り戻してゲストとなる“牝”の資質を持った女を調教すべく、痴漢としての活動を再開する――。

――と、あらすじを並べただけで漂ってくる何とも言いようのないシュールさこそが、本作の持つユニークな魅力である。この痴漢をダークに美化した世界観は全編通して貫かれており、中二病をこじらせた痴漢好きには色々とたまらん一作だろう。

本作にはノベルパートの他に、マップ移動パート痴漢ゲームパートがある。

マップ移動パートではマップ上に点在する各駅のヒロインを選択してイベントを発生させる。しかし巡回するレイブン部隊を避ける必要があるため、難易度は高くないもののすんなりとイベントを発生させることはできないようになっている。

痴漢ゲームパートではコマンド選択形式で「胸を揉む」、「言葉で責める」などといった痴漢コマンドを実行していき、ヒロインの堕落レベルゲージを上げていく。指定されたターン内にヒロインの堕落レベルゲージをMAXにできればイベントが進行する。各ヒロイン毎に弱点部位を攻めたり、また中二ネーミングな必殺技の数々を駆使することでゲームを有利に進めることができる。

ゲーム本編には制限時間が設けてあり、所定の時期までにヒロインを堕としてエンディングに到達しなければバッドエンドとなる。バッド含めていずれかのエンディングを迎えると、痴漢レベルと取得した必殺技の引継ぎ、攻略済みヒロインの一部イベント省略といった特典つきで周回プレイすることになる。すんなりとは攻略できない程度の難易度なのでエロだけを目当てに手を出すとコマンドADV部分がやや面倒くさいかも。

痴漢モノということなので以上のような中二病要素、ゲーム要素以上に力が入っているのがやはりエッチシーン。痴漢ゲームパートでは多くの局部アップCGが用意されており、またヒロインの体つきや反応を推し量る描写に重点が置かれているので、痴漢の臨場感がよく出ている。

痴漢ゲームパート後もヒロインの調教が続き、それを終えると最終痴漢電車に乗せる(=乱交)か、はたまた独占ルートに入ってエンディングを迎えるかを選択できる。よってシーン数も多く、痴漢ゲームパートを省いてもヒロイン一人当たり6~10個のシーンが用意されている。

本作で痴漢の餌食となるヒロインたちはみな(主人公の言うところの)“牝”の素質を持った女たちなので、痴漢および性的行為に対して始めから嫌悪感よりも悦びの方が大きい。そのためタイトルから予想されるほど過激な内容ではなく、むしろこれ和姦(痴漢プレイ)なんじゃねーの? と感じてしまうほどに、凌辱色は薄め。

しかし各キャラクターの個性を活かしたエッチシーンは抜群に濃い。結果、先述した中二病ネタと合わせて凌辱ゲームの好き嫌いに関わらず広範囲にウケる一作という印象を受けた。

攻略対象となるヒロインは多く、ロリショタからJK、OLを経て人妻まで、手広く属性をカバーしている。それらのキャラを全てM&Mが手掛けており、キャラデザからCGの出来までハイクオリティ。

『最終痴漢電車』シリーズ3作目にして、従来の痴漢モノから一歩ぶっ飛んだ進んだ作品として、エロさはもちろんその雰囲気までどっぷりと楽しめる良作だった。誇りを持ってカッコよく痴漢をしたいならば、本作を買うのが一番の選択だろう。

Share & Bookmark

あわせて読みたい