『ランス01 光をもとめて』レビュー
by こーしんりょー · 公開済み · 最終更新
"親父がオリジナル版をプレイしていないことを祈る"
点数 | ブランド | プレイ時間 |
65点 | ALICE SOFT | 約15時間+α |
シナリオ | ||
いってんちろく、ダイスころがし | ||
原画 | ||
魚介 | ||
紹介サイト | ||
ランス01 光をもとめて 公式サイト | ||
備考 | ||
・ゲーム性有り(RPG・ADV) ・1989年7月15日発売『ランス-光を求めて-』のリメイク版 |
長らくシリーズを重ね、根強い人気でエロゲー界に君臨し続ける『ランス』シリーズ。その第一作目である『ランス 光を求めて』が平成元年からリメイクという形でやってきた。シリーズ六・七作目に当たる『ランス6 ゼス崩壊』と『戦国ランス』をプレイしている私の目から見て、少しばかり若く見える鬼畜戦士のランス君の風貌に初見で思わず笑ってしまったのは内緒。
物語はランスが魔法使いとしても優秀な奴隷であるシィルを買い取ってから四ヶ月後という時期から始まる。ギルドの依頼で行方不明になったリーザス王国の貴族の娘・ヒカリを捜索しつつ、モンスターを蹴散らしたり美女を抱きまくったりと若くても変わることのない行動原理で自由気ままな冒険を楽しめる。
シリーズの立ち位置としては、新規ユーザーにはシリーズ最初の作品を出すことで参入ハードルを下げようという狙いと、また既存ファンにはいろんな意味でプレイ困難なシリーズ初期作を復習しやすくしようという狙いが感じられる。自分は後者側の人間だが、見当かなみなど現行でも一線級で活躍するキャラクターとの処女喪失出逢いを見れたのが嬉しい。
オリジナル版の雰囲気を出すためかゲームシステムは近頃あまり見ることのないコマンド選択型のアドベンチャーゲームとなっている。さまざまなコマンドを試していくことで先に進むヒントを見つけたり、女の子とのセックスへ誘導したりといった、ノベルゲームでは味わえない試行錯誤が楽しめる。
またカードを選択しながら進んでいくダンジョン探索や、チップを模した武器・アイテムを組み合わせて攻撃するバトルなど、RPG要素もまるでカジノを意識したハイセンスなデザインで見た目にも楽しい。
ゲーム難易度は程よい感じ。基本的に生死が隣り合わせで油断しているとあっさり死んでしまうものの、特定の状態異常でなければいつでも城下町に帰還できるためお金稼ぎとレベル上げには困らない。また、ダンジョン進入時にオートセーブされるのでトライ&エラーがそれほど苦でないのもありがたい。
時間制限や発生条件が厳しいイベントもそこそこあり、一周で遊び尽くすのは難しい。しかし物語自体は寄り道が多いものの基本一本道で、既読済みのコマンドを選択していくのも作業プレイになりがちなため周回プレイのハードルは高いかも。
原画家は今回はじめてランスシリーズを担当する魚介。歴代シリーズを担当している織音が原画監修に入り、文句なしの高いクオリティを維持している。
オリジナル版が出た当時と現在とのギャップを思えば、サクッと遊べてランスシリーズのおさらいができる、小規模ながらも良くできたリメイク作品と言えるだろう。ちまちまとコマンドを選んで試行錯誤をする楽しさは人によってはまどろっこしく感じるかもしれないが、私みたいにハマる人には一気にクリアしてしまえる程度にはハマれる一作だった。
最後に。〆のエッチシーンは激アツ。