ファーストインプレッション – 『RIDDLE JOKER』をプレイ その1

はじめに

4月に入ってからまったくエロゲに手がつかなかった。

その理由は、ひとつ前にプレイした『円交少女2 ~JKアイドル真鈴の場合~』の衝撃で、エロゲーをプレイする(=物語を読み進める)という私の行為がその物語の登場人物を破滅へと追い詰めてしまうということに罪悪感†01を覚え、エロゲーを起動することに躊躇していた……という理由は20%ほどで、残り80%は第三次『カルドセプト リボルト』マイブームで空き時間が全てこちらのゲームに吸い寄せられていたからである。

そんな訳で、3月の新作エロゲも数本買ってはいたのだが、こないだからようやくゆずソフトの話題作『RIDDLE JOKER』をプレイ開始。
現在の進捗は一周目の共通パートが終わり、はじめに選んだ二条院羽月ルートに入ったところまで。
リハビリがてら、共通パート部分から受けたファーストインプレッションを軽い感想としてまとめておきたい。

プレイ動機

なぜ『RIDDLE JOKER』に手を出したのか。
ずばり、ゆずソフトだからだ。

答えになっていない気もしないこともないが、上のツイートにもある通りそもそも私はゆずソフトの作品をそれほどプレイしてきていない。
具体的には『E×E』『天神乱漫』の二作だ。

私の主観によるエロゲ史では、ゆずソフトは『天神乱漫』の次作に当たる『のーぶる☆わーくす』(2010年12月発売)以降、現在に至るまで全エロゲブランドの中でもトップ集団に居続けておりテン年代におけるエロゲ業界のキングと呼ぶに相応しい実績を積み重ねてきた。
しかるに、テン年代にエロゲーマーの端くれとして生きているのにゆずソフト作品をリアルタイムで一本もプレイしないまま東京オリンピックを迎えるというのも何だかなあという気がしてきたので激戦月の3月新作のなかで『RIDDLE JOKER』を予約したのである。

そんなプレイ動機であるが故に事前情報はこれっぽっちも仕入れていない。
体験版はおろか、公式サイトの記述にもほとんど目を通さず、オープニングムービーもゲームプレイで初見という始末。

リアルタイム(発売から一月経ってやっと初起動したことから目をそらしつつ)でそんなプレイヤーはなかなか居まい。プレイ動機が上記であるなら、この記事を書く動機はその少数派としての第一印象を残すことに意義があると考えたからだ。

ファーストインプレッション

ランダムに思いついたことをまとめる。

超ざっくり、本作の物語をジャンルに当てはめるならば異能学園都市+学園潜入のジャンルミックスといったところか。
超能力の仕組みが解明され、アストラル能力として認知された世界。アストラル能力者である主人公とその妹は秘密組織のエージェントとして、ある事件の調査のためにアストラル能力者を集めた学園に潜入する……といったあらすじ。

上のツイートはプレイ開始直後のものだが、『E×E』は2007年という時代性もあって異能バトルに重点を置いたシリアス燃えゲー狙い†02なところもあった。
それに対して『RIDDLE JOKER』は異能力という共通点を持ちながら、『天神乱漫』以降のゆずソフトの作風であるコメディ色強め作りでシリアスに傾倒しすぎないようバランスを取っているように思う。少なくとも作中で死人は出ないだろうという安心感がすでにある。

ただ、異能モノとしての新鮮さはさっぱりないかなあ。
共通ルート後半に置かれた学園祭的なイベントではその異能を活かした喫茶店という展開になるのだが、そこでの異能の活かし方がまるで魅力的に見えない。
もちろんこれだけ異能モノであふれかえる現在にそこで驚かせることはかなり難易度高めだということは理解するが。個別ルートでは各ヒロインの特徴としての異能要素うまくキャラ立てと萌えに繋げてくれることに期待したい。

パッケージに描かれるメインヒロインは4人でみんなアストラル能力者。
舞台となる学園には能力を持たない一般人もいるのだが、妹の友達はお約束の攻略可能サブヒロインだろうか。
第一印象では女顔の男友達ポジションにグッと惹かれたりもするのだが、とりあえずは現時点ではお姉さん系の式部茉優が最萌えかな。まぶたが重そうな表情が好み。

画面演出ではテン年台のリッチな作品において見られるコロコロと変わる立ち絵演出が目立つ。
E-moteなどによる立ち絵アニメーション演出は個人的には「その程度の動きだったら静止画でも脳内で補完してるよね」となりがちなのだが、本作のように表情とポーズが次々と台詞と同調して切り替わるのは萌え的快楽がある。立ち絵による演技付も的確で、かなり手がかかっていることが分かる。

学園紹介ビデオの締めくくりとして自然にオープニングムービーに繋げる演出は巧い。
しかし、アニメーション多用のオープニングムービーはやはり私の好みからは外れる。『天神乱漫』におけるいわゆる「荒ぶる天神乱漫のポーズ」のような、あからさまにキャラクターが間抜けに見えるようなことはしていないのでマイナス印象は抱かないが。
あとは楽曲も……うーん。橋本みゆき&佐咲紗花と面子は豪華なのだが、デュエット系エロゲソングは例えば『ウィザーズコンプレックス』もそうなのだがハマったことがないのよね。


システム面では以前の作品からツイッターなどで情報は知っていたのだが、お気に入りボイス機能は素晴らしい。エロゲーをプレイする上で好きな台詞にすぐにアクセスできるという欲望をスマートに満たしてくれる。業界標準機能にして欲しい。
特にセンターヒロイン・三司あやかを演じる沢澤砂羽さんは声色の変化一発で笑いを掻っ攫う稀有なスキルを持つ声優で、無乳コンプレックスネタで畳み掛ける彼女のセリフは思わずブックマークしてしまう。

おわりに

とりあえずはこんなところだろうか。
いまのところは仕事中に「さっさと帰って『RIDDLE JOKER』続きして~」と思うくらいには楽しんでいる。ついでに言えば、久々に明るいエロゲーをプレイしているためか朝目覚めが良い。エロゲの健康効果はすごいのである。

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『RIDDLE JOKER』レビュー
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RIDDLE JOKER
RIDDLE JOKER

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ゆずソフト (2018-03-30)

脚注

脚注
01この辺りは今後『円交少女2』のネタバレ有りレビューで述べたい。
02個人的にはそのコンセプト自体が見事にコケてた印象である。
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