ログと生存戦略
『火星の人』
このエントリーの主題ではないがSF小説『火星の人』を読み始め、現在は第九章まで進めた。
映画『オデッセイ』の原作であるSF小説だ。映画の方は「火星DASH村」というキャッチーなパワーワードの後押しもあって日本でも大ヒットした。
この後の話にも繋がるためまったく知らないという方向けに簡単にあらすじを記すと、時は2035年、火星探査ミッションの途中に発生した事故で火星にただ一人取り残されてしまった主人公マーク・ワトニーのサバイバルが描かれる。
本作は地球と火星とを交互に行き来する構成を採る。地球パートはオーソドックスな文体で書かれるが、火星パートはマーク・ワトニーが日々記録として残しているログ(日誌)という体裁で書かれている。
そう、ログだ。火星という人間が一人で生きるにはまるで適さない環境において、その日は何をしたか、そしてこの後どうしていくかを記録する。
自分の身に起きた出来事をきちんと言語化することは生存戦略として有効だ。不確かな記憶に頼ることなく正確に過去の出来事を遡ることができればそれは確かな資産になる。何をしたから成功した、はたまた何をしたから失敗した……正確な過去の記録は、次の行動への指針となる。
加えて、何かを執筆するという行為はトラウマやストレスと折り合いをつけることに効果があるという研究結果が報告されている。火星で一人きりという想像を絶するストレスに打ち克つための武器にもなるのだ。
つまりはブログを書けやオラってこと
本題。
先日、約五ヶ月ぶりに新しいエントリーを当ブログに投稿した。
五ヶ月は長い。もしも当ブログの読者・こーしんりょー君が、自らが執筆者であるということを忘却した上で五ヶ月も停止したこのブログを見たら次のような想像をするだろう。
- 仕事が忙しいのかな?
- 鬱・無気力になったのかな?
- 過労がたたって病気になったのかな?
- KAROSHIしたのかな?
- ウェブから一時的に姿を消すことでその反応をエゴサする自己承認欲求飢餓期間なのかな?
- 自らがブロガーである記憶を失って自分探しの旅に出たのかな?
- 阿騎馬町に異世界転生したのかな?
正解は1,2番なわけだけど、仕事自体は3月頭頃にピークが終わり、別に診察を受けたわけではないけれど無気力と呼ぶのに該当するくらいには何もせずただぼっと口を開けっぴろげにして虫が体内に入ってこないかとヒヤヒヤする時間を過ごしてきた。
このブログのメインコンテンツであるエロゲーの感想をしようにも、そもそもエロゲーに手が付かない。映画館からも足が遠のく。
インプットがないのだからアウトプットがない。
辛うじて3月中頃からバトルロイヤル系FPSゲーム『Apex Legends』にどハマりした†01ことで不健康ながら文化的な最低限度の生活を送れるようにはなったものの、実力はせいぜいモザンピークショットガン†02止まりのクソザコプレイヤーだ。攻略に貢献できそうな情報など提示しようがない。
そんなこんなで五ヶ月である。
沈黙を打ち破る転機となったのは超大型連休となったゴールデンウィークだ。
仕事もなくひたすら『Apex Legends』をプレイすることにも飽きてきた頃、ようやくブログを更新するかと優先順位が切り替わり、当ブログで使用しているブログシステムWordPressを久々に更新し、デザイン調整などの作業をする中で自分が書いた記事をじっくり読み返す機会を得た。
これが面白い面白い。
そりゃあそうだ。このブログには基本的に私の興味のあることしか書かれていない。『勝 あしたの雪之丞2』関連の記事とか超おもしれーと思ったわけだ。
私は別に火星に一人取り残されるといったドラマチックな境遇にはない。しかし、少なくとも私自身を楽しませる程度のユーモアを含んだブログ――ウェブログを残すことができる。
だから継続的なアウトプットを再開しようと思い立ったのだった。
約五ヶ月ぶりのブログ更新だゾ! この記事のために人生の貴重な2時間を無心の作業に捧げたので呼んで欲しいゾ!
— こーしんりょー@SpiSignal (@KO_SHIN_RYO) 2019年5月11日
先日のエントリーの投稿直後のはしゃぎっぷりよ。思いっきり誤字しとるやん。
そんなわけで、なんとかブログモチベを取り戻していきたいといった次第。
ブログにとっての生存戦略とは、ログを積み重ねること以外にありやしないのだから。
もしもこの記事が投稿された後また一ヶ月以上更新がストップした際は笑ってスルーしてください。
参考文献
・日記は効果あり。科学的にも証明されたメリットとは | ライフハッカー[日本版]
脚注