エロゲーでタイムリープ – 『White Princess 〜一途にイっても浮気してもOKなご都合主義学園恋愛アドベンチャー!!〜』をプレイ

はじめに

fengが2003年に発売したエロゲー『White Princess 〜一途にイっても浮気してもOKなご都合主義学園恋愛アドベンチャー!!〜』をプレイ中。
攻略も終盤でそろそろレビューも書きはじめるかなといったタイミングなので、レビューに書くには個人的な事情過ぎる「なぜこのタイミングでこのゲームをプレイしたのか?」ということを書き記しておこう。

というワケで、この投稿のタイトルをまるでガン無視してコンシューマ移植版の『White Princess the second 〜やっぱり一途にいってもそうじゃなくてもOKなご都合主義学園恋愛アドベンチャー!!〜』(リンク先Webアーカイブ)について語っていくぞ。

 

『White Princess the second 〜やっぱり一途にいってもそうじゃなくてもOKなご都合主義学園恋愛アドベンチャー!!〜』

何を隠そう『White Princess the second 〜やっぱり一途にいってもそうじゃなくてもOKなご都合主義学園恋愛アドベンチャー!!〜』は私がはじめてプレイしたエロゲーの移植版ギャルゲーだった。

当時はまだ陰毛も生えていない小僧†01だった時分、おそらく声優の豪華さに惹かれて買ったと思われる。
ぶっちゃけよく憶えていないのだが、本作がエロゲーのコンシューマ移植版という事情自体、購入時にはよく分かっていなかったと思う。

エロゲーのコンシューマ移植版、と聞いて想像するレベルに収まらない程度に本作はエロゲー版に手を加えている。
なんといってもタイトルで「the second」、すなわちナンバリング続編であると主張しているのだ。

エロゲー版では入学式からはじまり学園一年生の生活を描くが、この移植版は二年生から物語が始まる。この設定変更だけでも相当内容が変わってきそうなものだが、さらに新しいヒロインが三人も追加されている。
まあ、正直その内容はほとんど憶えていないし、確認するプレイ環境もないため実際どれくらい違うのかを語ることはできないが、かなりの大手術の末に生まれた移植版であることは想像に難くない。

さて、ギャルゲー版についてはほとんど憶えていないが、エロゲー版についてはまさに今プレイしているからそこそこ語れるぞ。
ぶっちゃけ、エロゲー版はあまり面白い作品ではない。対して、エロゲー版をプレイした記憶は悪くない思い出となっている。つまり、それなりの時を経て「あれ、あの思い出のギャルゲーの元になったエロゲー版ってこんなに面白くなかったの?」と感じてしまう程度には大幅に内容が変わっているのである。

そんな大手術にコアスタッフとして参加したのが皆さんご存知、シナリオのサイトウケンジさんと原画の涼香さんだ。
後にfengで『青空の見える丘』からはじまる空シリーズをヒットさせ、以降ゲームに限らず様々なフィールドで活躍する人気クリエイターとなるこの二名の商業初期作が、実は『White Princess the second』なのである†02

そんなワケで、私の脳内の「良い思い出」フォルダに収められていた『White Princess the second』。
今回その元となった『White Princess』に手を出したのは、つまるところ「かつてともに学園生活を過ごし、ともに成長し、そして恋愛したヒロインたちの裸が見たくなった」からだ。

悪いな、かつてのこーしんりょー少年よ。
まだまだ青かった君の良き思い出を大人のピンク色で塗り替えてやるぜ。げっへっへ。

かつて全年齢移植版をプレイしたエロゲーだけが持つ価値

さてさてエロゲー版。

詳細は後ほどレビューで記すが、あまりおもしろい作品ではない。
おもしろくなさの方向性としては、本作品が目指していたと思われる「おもしろい」コンセプトが作品として実現できていない、という感じだ。

ただし、本作には先述した通り「思い出」という唯一無二の対こーしんりょー向けリーサルウェポンがある。
記憶とは掘り返すことで触ることができるもの、思い出とは高く浮かんで触れることができないもの――これはあくまで私のイメージだが、たとえ当時の記憶は掘り返せずとも、思い出は現在という遠く離れた場所からでも振り返って見上げればぼんやりと見えるものだ。

本作をプレイしてもそのぼんやりとした「思い出」がすべてのシーンでスパイスになる。素地がまずくてもスパイスだけで食える状態だ。
下手に比較対象となるコンシューマ版の「記憶」に触れられる状態でないため、よけいに美味く感じているかもしれない。それがバイアスであることは間違いないが、それで美味いならむしろラッキーだ。

そして全年齢版と18禁版の明確な違いであるエッチシーン。
注意喚起として、股間にスパイスをまぶすのは大変危険なのでやめましょう。実際これが劇薬で、「昔好きだった思い出のある女の子」の淫猥な姿は強烈だ。
はっきり言って本作の主人公は当時基準でも早漏の烙印は免れないレベルの早漏っぷりでエロシーンは結構淡白であるが、それでもお気に入りのヒロインのひとりであった望月真心のシーンでは気持ちよく抜くことができた

だけど悲しきかな。
私が一番好きだったヒロインは芝原琴美ちゃん(コンシューマ版追加ヒロイン)なのであった。

たとえ思い出のギャルゲーのお気に入りのヒロインとのエッチシーンを求めて現代にそのエロゲー版をプレイするというタイムリープを試みたとしても、その野望は追加ヒロインというパラドックスによって阻まれてしまうのであった。

おわりに

ちょうど月刊メガストアの今月号に『青空の見える丘』『あかね色に染まる坂』が収録されている。
あなたがかつて「the second」を遊んでいないのであれば、今からプレイすべきは間違いなくこちらだろう。

11月号発売中です!今月は萌えゲーの歴史に大きな影響を与えた「青空の見える丘」「あかね色に染まる坂」(feng)をDVD2枚組で収録です~。
http://blog.livedoor.jp/megastoreblog/archives/91440291.html

月刊メガストア@megastore_info†03

脚注

脚注
01真相はご想像におまかせします。
02エロゲー批評空間のデータによると、サイトウケンジさんは本作が商業デビュー作。涼香さんは同年にfengから発売された『魔法少女Twin☆kle』が商業デビュー作だが、発売時期的に同時並行に開発していたと推察する。
03月間メガストアのXアカウントがシャドウバンされているためかポストの埋め込み生成が失敗するため引用。
Share & Bookmark

おすすめ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です