迫りくる「おまモザ」の恐怖
昨日ツイッターで目撃した以下のツイートをきっかけに思ったことをまとめたい。
みなさんからご要望が多かった意見を取り入れます。@circlehappylifeと相談した結果、Steamで「メルティス・クエスト 日本語版」もリリースすることが決まりました! 🥂
でも、日本語版はモザイクありです。日本の法律がありますからね、すみません。 😔
しばらくお待ちください!— Remtairy (@Remtairy) 2018年9月12日
このツイート読んでまっさきに頭によぎったのは「おまモザ」の四文字である。多分おなじ四文字を頭に浮かべた方は多数いるだろう。
「おまモザ」はもちろん「おま国」を元ネタとしている。
そこから派生した「おま値」「おま語」に習い、「お前の国にも売ってやる、ただし性器にはモザイク有りで」を略して「おまモザ」だ。
あまりSteamは詳しくないが、このサービスのアダルトゲームに対する姿勢が近年揺れ動いていたことは把握している。
そんな中アダルト要素をパッチ無しで盛り込まれたゲームの販売開始という今回のニュースは、Steamが大きな一歩を踏み出したのだと見てよいだろう。
日本のエロゲーメーカー的には注視したい出来事かもしれない。
アダルト要素をそのまま載せたゲームをより広い市場に売り出せる可能性があるからだ。
しかし、日本のエロゲーマーである私としては「おまモザ」に恐れおののいている。
恐怖のあまり、防衛のための攻撃行動にすら発展しかねない勢いだ。
私は広義の独占厨である。
私はあるヒロインについて、そのすべて独占したいと考えている。
そのヒロインを攻略したという体験そのものを独占したいと考えている†01。
故に、そのヒロインを攻略したとのたまう輩はすべてこの世から消そうと考えている。
そんな私でも、そのヒロインについて知りえないことがひとつある。
それは性器だ。なぜ知りえないのか? それは作品が日本向けに発売されたものであるからだ。
日本には刑法175条「わいせつ物頒布等の罪」がある。
性器を直接表現する映像を公開することは、判例上は表現の自由を押しのけて「わいせつ物頒布等の罪」となる。
どうやらこいつが鎮座していることが今もモザイクという謎の慣習が敷かれる根源のようだ。
一方、日本を除く多くの国々では性器がくっきりばっちし写っていてもなんら問題がない。
故に、もともと国外で制作された作品はモザイク処理なんて謎の手間をかけていないし、また日本国内用に制作されたゲームが海外展開した際にモザイク処理をはずしている例も複数存在する。
つまり、私は日本にいる以上正規の方法でヒロインの性器をありのままに見ることができないというのに、海外に住む人間はヒロインの性器をなんの苦労もなく(そこに苦労が存在するということすら意識することなく)見ることができるのだ。
こんな理不尽がはたして他にあるだろうか?
あってたまるか。
だから私はそんな理不尽に歯向かいたい。
奇しくも上の『メルティス・クエスト』のツイートがされる二日前に、私はこんなツイートをしていた。
エロゲーの海外ローカライズのクラウドファンディングなんかに金突っ込んでる日本人は本気でアホだと思ってて、一体何が悲しくて愛したヒロインの無修正マンコを特権的に見れる存在を生み出すことに金を払うというのか。俺たちにその権利はないというのに。
— こーしんりょー@SpiSignal (@KO_SHIN_RYO) 2018年9月10日
エロゲーが海外に販路を見出し活動し始めるメーカーもある中、私は私のエゴのためにネガキャンを展開する。
私は国内エロゲー業界にとっての敵となっても構わない。
「おまモザ」の氾濫という恐るべき未来を食い止めるためならば。
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